「企画するのは、やり方を知っていれば簡単なことである」
ブルーノ・ムナーリの作品「モノからモノが生まれる」の中で語られた言葉。「企画の方法とは、経験から論理的に順序づけられた、一連の必要な作業のことである。その目的は、最小の努力で、最大の成果に到達することにある」。
企画とは、デザインのことも表しており、企画やデザインを生み出すことが難しいと感じているのは、単にやり方を知らないだけだと、ブルーノ・ムナーリは語っているように考えられる。
「幹から遠くなればなるほど、枝は細くなる」
ブルーノ・ムナーリの作品「木をかこう」という本から抜粋した言葉。
自分は絵が下手だから書きたくないと考えている方は少なくない。しかし、この言葉のように木の法則さえ知ることができれば、誰でも木を書けるようになることが分かる言葉。
上記の言葉と同じように、なにかをするにはその物事を知る必要があることが考察できる。
「ファンタジアを使えば、望むものはなんでも想像できる」
「ファンタジア」とは、ムナーリが好んで使った言葉とされていて、自由な発想の能力を指す言葉として知られている。例えば、空を飛ぶ車や家事を行ってくれるロボットなど、実現することはとても難しいが、頭の中で思い描くことは誰にでもできる。知恵とユニークさで多くの大人たちを驚かせる一方で、趣向をこらした絵本や遊具で子どもの感性を豊かにすることを考えていたムナーリらしい言葉である。
「保存されるべきものは、モノではない」
ファンタジアという作品で、ムナーリが語った言葉である。「むしろそのやり方であり、企画を立てる方法であり、出くわす問題に応じて再びやり直すことを可能にさせる柔軟な経験値である」と続いている。
他にも「無知こそが最大の自由を与えると信じるのは絶対に間違っている。むしろ、知識こそが自己表現の手段を完全に操る手段を与えるのだ」と語っており、こうした言葉はデザインの世界に留まらず、私たちの日常や様々な仕事にも当てはまる言葉のようにも思える。ブルーノ・ムナーリ作品は1940年代から現代も変わらず人気があり傑作が数多く揃う。デザイン関係に携わっている人だけに限らず、色んな人にぜひ一度手にとって貰いたい。