2007年に東京チェコセンターで開催されたフランチシェク・スカーラ展で好評を博した作品「ツィーレク君冒険物語」。チェコの人気イラストレーターであり、彫刻、建築、演劇などでも活躍するクリエーター、パフォーマーのスカーラが主人公のツィーレク君とガールフレンドの世捨て人リーダを探しに行く途中で、新しい友達ができたり、色々な経験をする冒険物語。登場人物の人形や小道具、その周りの環境などは全てスカーラ自身が自然の素材を見つけて制作し、齣撮りで撮影されたコミック形式の絵本。撮影はプラハから70キロほど北へ行ったところにある森の中。気に入った場所を見つけながら、セッティングし、ストーリーを考えながら撮影したため、思いのほか時間がかり、最後のページでは雪景色になったそう。撮影は全て自然光を使い、光と影を繊細に表現。それにより人形の表情が微妙に変わるのも楽しい。美しい森の自然やユーモア溢れるストーリー、言葉が分からなくてもイラストを見ているだけで充実できる完成度の高い一冊。

2007年版。新本。

サイズ：21.6cm×26.5cm / 110ページ / ハードカバー 
＜チェコ語表記＞

作家紹介: フランチシェク・スカーラ (Frantisek Skala)