スイスの児童文学作家マックス・ボリガーが書いた「幸せのレプラコーン」にチェコ出身の人気作家ピーター・シスがイラストを描いた絵本。レプラコーン（アイルランドの森に住む小人の妖精）のトニークは、美声の歌声で人々を魅了する。トニークの歌に周りの友達が喜んでくれることが一番の幸せ。しかしある日、金の煌きに魅了され、指輪や王冠などに夢中になり、欲しいものが手に入れば入るほど、美声で歌う能力が失われてしまう。大切な美しい声を失って金を独り占めするトニークには、友達も遠去かり、残ったのは集めた財産のみ。仲間がすっかりいなくなってしまったトニークは、自分の歌に喜んでくれた友達のことを考え始め…。ボリガーの詩的な言葉と、主人公トニークの感情の動きによって変化する環境や背景を繊細に表現したピーター・シスのイラストが美しい。

2012年版。新本。

サイズ：30cm×20.5cm / 26ページ / ハードカバー 
＜チェコ語表記＞

作家紹介: ピーター・シス (Petr Sis / Peter Sis)

著者紹介: マックス・ボリガー（Max Bolliger）
1929年スイス生まれ。心理学と教育学を学び、障害児教育を専門としながら、児童文学作品の創作をする。オランダの銀のペン賞やドイツの児童図書賞など数多くの賞を受賞。児童文学作家であり放送作家、大学教授として活動。